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2011年2月 5日 (土)

北朝鮮・中国の解放政策受け入れ中国の属国化へ〈2月〉

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北朝鮮が韓国・延坪島を砲撃した直後、オバマ大統領は「(中国は)北朝鮮に対して、従うべき国際ルールがあることをはっきりと示さなければならない」と言いました。
火遊びが過ぎる「将軍様」を兄貴分の中国がしつけよという警告です。
しかし中国幹部にとっては、今までは「迷惑ばかりかける弟分」だった北朝鮮がほぼ完全な属国に変わる可能性を持つ存在になりそうなのです。
昨年1月金正日は中朝国境を流れる鴨緑江の2つの島を中国に祖借し、自由貿易地区にする計画を伝えました。
租借期間は最長100年で金正日は外国人もビザ無しで行き来できる「北朝鮮の香港」を目指していると香港の週刊誌「亜洲週刊」は伝えています。
金正日は今まで経済解放に懐疑的でした。
83年に経済解放が始まった直後の中国を訪問し「中国は修正主義に陥った」と語り鄧小平を怒らせました。
最高指導者になった後も計6回も中国各地を訪問しながら、中国式の経済解放は、国土の小さい北朝鮮の実情に合わず、大制維持にも障害があると考え、基本的に経済解放路線を取り入れませんでした。

中国人民解放軍が支援

ところが今年5月の訪中に先立ち、外資導入の受け皿となる投資グループや開発銀行を相次いで設立し、会談後に温家宝首相が「中国の改軍解放の経験を北朝鮮に伝えたい」と発言するのを容認しました。
変心の背景にはGDPが韓国のわずか3%というボロボロの経済を立て直して、三男の正恩に引き継がせたいという金正日の「親心」があります。
「立て続けに訪中した金正日は今年に入って諦めたように見える。
中国の下で生きていく決意を固めたようだ」と中国人政治学者の趙宏偉は言います。
一方中国にも北朝鮮をただの厄介な同盟国とみていない勢力もあります。
人民解放軍です。「昨年の5月から6月にかけ、中国政府内で北朝鮮の議論があり、北朝鮮で自国の権益を守り、関係を改善したい軍が外務省を押し切り、国連制裁を無視し、核関連設備に使用可能な商品の北朝鮮への流入を黙認している」と元米国務省当局者は語っています。
これと平仄を合わせるかのように胡錦濤の後継者と目される習近平は10月、朝鮮戦争60周年式典で「朝鮮戦争は侵略を防ぐための正義の戦争だった」と朝鮮を侵略者呼ばわりし、「(韓国の)李明博政権は朝鮮半島の平和の妨害者である」とも述べたと伝えられています。
北朝鮮は「中国のプードル」になるかもしれませんが、世界にとっては今までより厄介な「狂犬」になるかもしれません。

2月 5, 2011 3.スクラップ |