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2010年9月 9日 (木)

広重「東海道五十三次」〈9月〉

東海道五十三次    蒲原の宿    大はしあたけの夕立   ゴッホの作品
201009
 山種美術館は、梶山季之の小説「赤いダイヤ」に登場する松崎のモデルであり株式市場で財を成した山崎種二氏が、作家と直接交流して蒐集した日本画のコレクションです。安宅コレクションの速水御舟作品105点を加え、凡そ1800点の日本画を所蔵しています。
 「東海道五十三次」は広重の代表的作品です。
今迄に、いろいろな所でお目にかかっていますが、五十三次の全てが揃った展示会は見たことがなかったので期待して行きました。
 東海道を舞台にした、十返舎一九の「膝栗毛」が大ヒットした当時は旅に対する関心が高まった時期でした。
広重の五十三次は、人事風俗や名物などをうまく織りこんだ風景画だったので人気を博し、出版後十数年は好調に売れ続けたといいます。
展示された保永堂版は初摺りに近いもので保存状況も良く、色彩も彩やかで、まるで今摺り上がってきたように思えるものもありました。
また絵の中に広重の実家の家紋を入れたり、彫師や摺師の名前を入れたりといろいろな遊び心をとり入れていました。
シリーズの中で傑作といわれる蒲原の宿は深い雪におおわれた絵ですが蒲原は暖かい土地でほとんど雪の降らない所で、広重が想像で描いたものと考えられています。
ゴッホが模写したといわれている名所江戸百景の「大はし あたけの夕立」もゴッホが模写した絵の写真と対比して展示されており、興味深く見ることができました。

9月 9, 2010 1.日々是好日 |