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2010年7月 7日 (水)

日本政府の破綻の元凶は郵貯と円高〈7月〉

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 民主党が「全国一律サービス」を旗印に、日本郵政への政府出資を3分の1超とし、郵便貯金の預入限度額を1000万から2000万に引き上げる郵便法案を提出しました。
この意図は何なのでしょうか。
 日本の国の借金総額は来年3月末には973兆円になるといわれています。
10兆円ずつ返しても100年弱かかります。
ところが2010年の税収は37兆円しかないのに、92兆円も歳出として使おうというのです。
 税収との差は国債を発行すればいいと考えています。
市場原理(市場の自動調節機能)が働いている国で上記のような過剰な「バラマキ」を行えば国債の発行金利は上昇します。
長期金利の上昇は景気悪化を招くため、景気悪化を恐れる政治家は過剰なバラマキを躊躇します。
国債マーケットが「長期金利の上昇」という警戒警報を発することにより「バラマキ」や「身の丈以上の高福祉」が防止されるのです。
しかし日本には郵便貯金があるため、この市場原理が働かないのです。

郵貯の8割は国債投資

 郵貯銀行は集めた資金のうち8割を超低金利の日本の国債に投資しています。
郵貯や簡保が収益性の高い海外投資に目を向けないため、ドル需要が起こらず、円高の状態が続いています。
バブル末期、日経平均が最高値をつけた89年末の円相場は1ドル143円40銭。
その頃よりも今は、はるかに日本経済は弱くなっているのに、円は90円台と逆に60%も高くなっているのです。
その結果、輸出が振るわず日本の景気は低迷したままです。
日本は景気が悪かったのだから「円安」という値下げをしなければならないのに、「円高」という値上げをしたため景気が回復しないのは当たり前なのです。
1400兆の個人金融資産が海外に向えば、経済実態に合った「円安」が進行し、景気は良くなっていた筈です。
 小泉郵政改革は「郵貯で集めたカネが国債購入で最も非効率に使われていること」を是正するためだったのに、民主党政権はこれを元に戻そうとしています。
郵貯の限度額を引き上げて、国債購入のための資金を確保しようと意図していると考えられます。
 10年国債の発行は毎月、月初めに行われていますが、入札で国債完売ができないとなると、債券価格は大暴落(長期金利は急騰)します。
債券先物市場は連日ストップ安で、数日間、市場は閉鎖状態になります。
国債の保有者は何とか損を最小限に抑えようと現物債市場での売りに走ります。
財政破綻に陥った国の資産など持っていられないということで、株や円も急落します。
国債を大量に持っている郵貯銀行を筆頭に棄損する国債を大量に保有する金融機関には預金引出しの行列ができます。
取り付け騒ぎになれば、日銀は銀行保有の国債を買取り、無尽蔵の資金供給し、貨幣が街に満ち溢れ、貨幣の価値が急落し、ハイパーインフレが起こります。
こうしたことが起こらないように国債購入資金を大量に保有しようというのが、今回の限度額引き上げの意図だと考えられます。

7月 7, 2010 3.スクラップ |