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2010年6月 6日 (日)

「無人機」の拡散が生む脅威〈6月〉

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 レバノンのイスラム教シーア派民兵組織のヒズボラが2005年無人偵察機をイスラエルの町の上空スレスレに飛ばしました。
この偵察機は騒音がひどく原始的なカメラ以外に武器は積んでいませんでしたが、これをアメリカのアナリストは無人機が好ましくない勢力に渡る兆候とみていました。
 この懸念の通り、今ではロシアやインド、パキスタンなど少なくとも40数カ国が無人機の製造や購入、配備をしており、世界中の兵器見本市では多数の国が自国の試作機や新型機を紹介しています。
 過去半年間で見てもイランは武器を搭載できる無人機偵察機の生産を始め、中国はアメリカのプレデターとグローバルホークのライバルとなる無人機を発表しています。
2010年の無人機に対する全世界の投資の3分の2はアメリカ以外の国の資金で占められる見込みです。
 外国がロボット工学の分野で自国の脅威となり、テロ組織が自爆テロ志願者の代わりに無人の機械を使って、殺傷能力の高い爆発物を運搬する―そんな状態に備えなければならない時代がやってきそうです。

500万円もあれば簡単に入手可

 この種の技術は手頃な値段で簡単に入手できます。
民間市場で買える技術も相当にあります。
現にハイテク雑誌ワイアードの編集長は1,000ドルで手投げ式の無人偵察機を作っていますし、アリゾナ州の反移民グループは25,000ドルで無人機による移民監視システムをメキシコ国境に設置しましたし、77歳のカナダ人男性が製作した無人機はニューファンドランド島から大西洋を飛び越えてアイルランドに到着しています。
世界中の大規模農家は既に無人機を農薬散布に利用しています。
 最近の米軍の研究によれば、この種の無人機システムはテロ組織が最も入手しやすそうな大量破壊兵器―つまり放射性物質や生物・化学兵器を搭載した「理想的な運搬手段」になり得るということです。
 更にこうした技術はアルカイダのような国際テロ組織だけでなく、国内の過激派集団やオクラホマシティー連邦政府ビル爆破事件を起こしたティモシー・マクベイのような一匹狼にも危険な力を与えます。
ロボット工学の専門家は5万ドルもあれば「マンハッタンの機能を麻痺させることが出来る」と言います。
また新手のテロの時代が始まりそうです。

6月 6, 2010 3.スクラップ |