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2010年5月 3日 (月)

グループ法人(完全支配関係法人)税制の制定〈5月〉

グループ法人(完全支配関係法人)税制の制定

 100%完全子会社と親会社間で取引をすると、連結納税制度を採用しない限り、個別法人間の取引であるとして課税されます。
しかし、グループ法人としての一体的運営という観点からすると、企業グループを一つの納税主体として考える方が、実体に一致するので、クループ法人間の取引について、新しい制度をつくりました。

1.帳簿価格1000万円以上の固定資産(建物、建物付属設備、機械、車輌)土地、売買目的以外の有価証券を譲渡した場合、売買差損益を繰り延べる。

(1)今までは100%完全子会社に対して上記の資産を売却して、
  譲渡利益または損失が出た場合、親会社の利益または損失
  として課税されていました。
  新法ではこの譲渡利益または損失は別表四で調整され、
  その資産がグループ外に譲渡されるまで繰り延べられること
  になります。
  同一の会社内で財産が移動したにすぎないという扱いにします。

(2)対象となる法人間の関係図 

 ●一の者が法人の発行済み株式等の全部を直接又は間接に保有
  する関係 

  【A図】 
  A_2          

 ●一の者との間に当事者間の完全支配関係にある法人間の関係 

  【B図】
  B

2.完全支配関係法人間の寄付金の二重課税の廃止

(1)対象となる法人…上図Aの関係法人間の取引が対象になります。

(2)完全支配関係法人に対する寄付金は従来通り損金不算入。
  寄付金とは金銭その他の資産又は経済的な利益を何のリターンも
  なく贈与または無償で供与することであり、これは従来から損金
  に算入されていませんでした。

(3) 完全支配関係法人から受けた受贈益は益金不算入
  従来はこの受贈益に関しては課税されており、二重課税になって
  いましたが、これを益金不算入とすることで、二重課税が排除さ
  れることになりました。
  これにより、赤字子会社の救済が容易になりました。

5月 3, 2010 6.税務 |