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2010年4月 5日 (月)

韓国を世界に売り込む男〈4月〉

Photo_3 李 明博 イ・ミョンバク 1941年生 現第17代大統領
大阪府出身。
日本での通名は月山明博(つきやまあきひろ)
1945年、密航船に乗って父親の故郷である浦項へ引き揚げた。
奨学金受給と肉体労働で定時制の同志(ドンジ)商業高校卒。
1965年に高麗大学校商学部経営学科卒。
零細企業だった現代建設に入社。
36歳で社長になる。元ソウル市長。

 韓国経済は09年の第3四半期に前期比3.2%増の高成長を達成。
OECD(経済協力開発機構)に加盟する先進30カ国中、いち早く世界的不況から抜け出した国として注目されています。
OECDの予測によると10年の韓国の経済成長率は4.4%で、加盟国中、最高の数字を挙げる見込です。
李明博大統領は世界経済危機の終焉をきっかけに韓国の飛躍を実現させようとしています。
李の目標は韓国を内向きの経済国から世界に影響力を及ばす国に変えようとしています。
気候変動や金融規制といった世界的な問題の解決に関して先進国と途上国の仲介役になるつもりです。
 今年11月に20カ国・地域(G20)首脳会議がソウルで行われる予定ですが、多くの韓国人にとってこれは誇らしい栄誉です。

日本を抜いた貿易黒字

 今の先進国で企業経営者から国家指導者になったのは、イタリアのベルルスコーニ首相と李の2人しかいません。
李は現代建設のトップだったとき、部下から「ブルドーザー」と呼ばれていましたが、今でもその手法は変わりません。
韓国政府は長年世界市場でライバルと競い合える企業の育成に巨額の資金を投じてきました。
現代やサムソン、LGといった財閥系の輸出企業の成長の背景には、こうした力が役立っています。
金融危機の影響でウォンが安くなると、これらの輸出企業は世界市場で日本などの先進国のライバル企業を押しのけてシェアを拡大し、韓国の貿易黒字は09年に400億ドルを突破し過去最高となり、初めて日本を追い抜きました。   

東南アジア諸国の模範に

 李は韓国を中国の大規模な統制経済や日本の成長なき経済とは異なる活気に満ちた存在として、アジア経済の中に位置づけようとしています。
中国モデルの欠点に懸念を抱く多くの東南アジア諸国は、中国に代わる存在として韓国に注目しています。
ベトナムやカンボジア、インドネシアだけでなく、ウズベキスタンの当局者も定期的に韓国を訪問し、経済運営や、企業経営の研修プログラムに参加しています。
 途上国にとって韓国の開放的な経済システムは中国のシステムより魅力的です。
李は韓国のイメージアップにも取り組んでいます。
若者の国外ボランティア3000人をアジアとアフリカの国々に派遣し、公衆衛生の改善や児童教育の改善に当たらせており、13年までに2万人にまで増やす予定です。
かつては国際援助を受ける側だったのに09年には途上国に10億ドルの援助を実施し、5年以内にその金額を3倍に増やす計画です。

4月 5, 2010 3.スクラップ |