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2010年3月 2日 (火)

現場からの報告〈3月〉

A社の場合-(その4)

黒字化達成

 こうして迎えた8月の決算の結果は経常利益で凡そ△50万円とほぼトントンで終わり、前期の約△1270万円に比べて大巾に改善されました。
売上の減少にも拘わらず粗利アップにより、粗利が凡そ400万円よくなったことと、経費の減少900万円があったことにより前期より1300万円近く良くなりました。
経費減少のうち、社長の給与の減少が6割程ありました。
しかし、年金の受給により実質的な減少はかなり抑えられました。
 次の期にはこの業界は石油の値上げによる原材料費のアップによる価格改訂という大きな問題を抱えました。
A社の業界は石油を原料とする部分が大きいため2割をこえる価格UPを図らなければならないという若境に陥りました。

従業員が価格改訂に取り組む

 ところがA社では、このことが好結果を生みました。
2人の中心従業員が一品一品の価格の改訂に取り組んだのです。
商品一品一品の仕入値を元に価格表を自分達で作り直しました。
今までは社長に言われていた価格ですので、その値段では売れないなどと平気で言っていたものが自分達で決めた価格であるいじょうそんなことは言えません。
彼らが積極的に取り組んでくれたお蔭で、値上げという最大の試練は何とか乗り切ることができ、原価の値上がりを価格に転嫁することにほぼ成功することができました。
この価格改訂という課題にとり組んだ結果、従業員の原価意識は格段に上がりました。
この商品は、この値段では安いということを彼等自身で考えるようになったのです。
こうなればしめたものです。
少々のことがあっても簡単に値を下げるようなことはしなくなりますし、粗利の低い商品は、新商品が出ると、積極的に新しい商品と入れ替えするようになり、粗利の低下を防ぐようになりました。
今では、女子社員までが、「この商品はこんなに安く売っていいの?」というようになっています。

 しかしこの年の売上は約1000万円下がりました。
主客先であるスーパー等は厳しい価格の競争の中にあり、少しでも値段の安い物を求めています。
旧来の商品は15~20%値上がりしたので、格下の安い物でまにあわせようとしたため、結果的には売上は上がらなかったのです。
しかし粗利は前年より1.1%上がり総額で400万円以上の増額となり経費はほとんど変わらなかったため、五年前に比べると売上で5500万円程減少したのに拘わらず、粗利は600万円も増え、経費は1600万円程減ったので2200万円程が改善されました。
2000万円の赤字が200万円の黒字になったのです。
あともう少しです。
経常利益は五年振りの黒字となりました。

3月 2, 2010 7.現場からの報告 |