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2010年1月 8日 (金)

日高川、鷺姫〈1月〉

 シネマ歌舞伎を見てきました。
日高川は安珍、清姫の物語に出てくる川です。安珍を追う清姫は、日高川にたどりつきます。
しかし先に渡った安珍の頼みを聞いた渡し舟の船頭はどうしても清姫を乗せてくれません。それではと姫は大蛇に身を変え、日高川を渡り切るという場面です。
 普通の歌舞伎と異なるのは、清姫に扮する玉三郎が文楽の人形になって演じることです。
人形遣いには菊五郎が配されます。
玉三郎の清姫はまさに人形そのものになり切って演じます。
浄瑠璃に合わせて動かす手、首、頭はまさに人形そのものです。
ややぎこちなく動く手、身を震わせて船に乗せてと懇願する仕草、もはやこれまでと元の大蛇に身を変え川中に飛び込む姿は人形そのものであり、歌舞伎役者が演じているとはとても思えないものでした。
川を渡る様も波の間にまた顔を出し、消え、しっぽを出し、また姿を消し、顔を出すというように、まるで蛇が目の前の川を渡っているように見える素晴らしいものでした。
 同時に演じられた鷺姫も、冬の夕暮れ、雪の草原に舞い降りた鷺の精が降りしきる雪の中で、歓び、踊り狂うというもので、何とも美しく、玉三郎の五変化も見事でした。

1月 8, 2010 1.日々是好日 |