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2009年11月 5日 (木)

省エネするほど温暖化の矛盾…代替フロンの問題点〈11月〉

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 「家庭用エアコンには、最大でCO2、3600kgに相当するフロン類が封入されています」ダイキン工業やパナソニックなどのエアコン大手は9月から新製品にこんなシールを貼り始めました。
 日本人は毎日1人当り約6kgのCO2を排出しています。
3600kgは約1年半の排出量に相当します。
 エアコンを省エネ化するには2つの方法があります。
一つは、コンプレッサーなどの部品の消費電力を抑えることです。
しかしこの方法は永年の技術改良により限界に近づきつつあります。
もう一つはヒートポンプの性能の向上です。
ヒートポンプは空気中の熱を有効活用することでエネルギー効率を高める技術です。
ここで重要になるのが熱交換を担う「冷媒」です。
熱交換率が向上する程電力消費量が減り、省エネにつながります。

代替フロンはCO2の2000倍の温暖化効果

 最近のエアコンは冷媒として代替フロン、HFC(ハイドロフィルオロカーボン)を使用します。
HFCは人体に無害で、特定フロンのようにオゾン層を破壊することがありません。
そのためモントリオール議定書で特定フロンの製造が規制された後急速に普及してきました。
しかしHFCはCO2の約2000倍と強力な温暖化効果を持つ物質であるという問題を抱えています。

家庭用エアコンだけでCO2換算2億トン相当

 国内では1億台以上の家庭用エアコンが稼動しており、1台当り約1kgのHFCが充填されており、これをCO2換算すると約2億トンの温暖化ガスが家庭に存在することになります。日本のCO2の年間排出量は13億トンですからたいへんな量です。
勿論HFCが適切に処理されていれば問題はありませんが、リサイクルは不十分です。
日本では年間700万台のエアコンが販売されていますが、きちんと回収できているのは約200万台で3割にしか過ぎません。
あとは不法投棄かスクラップ業者が金属だけを抽出し温暖化ガスとして空気中に放出されていることになります。
 問題なのはエアコンだけでなくスーパーやコンビニなどで使われる別置き型ショーケースです。
充填されているHFCの量が家庭用エアコンよりも多く、温暖化効果がより強い種類のHFCが使われています。
スーパーなどではレイアウト変更などが頻繁にあり、そのたびにHFCが放出されます。
経済産業省によるとショーケースのHFCのうち年間16%が漏れているといいます。
しかし現時点では安全性や熱交換率でHFCを超える冷媒は存在しません。

11月 5, 2009 3.スクラップ |