« アメリカ人の半分はニューヨークの場所を知らない〈5月〉 | トップページ | 100年に一度の大努力〈5月〉 »

2009年5月 7日 (木)

移民の逆流が始まった〈5月〉

037
 今は地球上で最も豊かな国々にも職はなく、移民への風当りは強まるばかりです。
そのため移民の流出が始まっています。
今後、移民の流出は数百万~数千万の規模になると元国連人口部長ジョセフ・チャーミーは言います。
アイルランドでは今年第1四半期に約3万人の外国人が失業し、旧ソ連圏から欧州に出稼ぎに来た数十万の労働者も失業し、ほとんどがスーツケース1つで帰国しています。
マレーシアでも昨年はインドネシア人労働者約20万人が帰国しました。
湾岸諸国では油田やサービス業に1300万人の出稼ぎ労働者がいますが、最悪の場合その半数が解雇されかねません。
日本でもブラジル人の非正規労働者31万7000人のうち1万人が過去4ヶ月に職を失いました。
先進国には移民の流出を喜ぶ人も多くいます。
米ジャーマン・マーシャルファンドは昨年11月、イギリス、フランス、イタリア、ドイツ、ポーランド、オランダで調査を実施しましたところ、回答者の80%以上が国境の管理強化を73%以上が不法移民の雇用に対する制裁強化を求めています。
チェコでは、職がなく国を離れることに同意する移民に649ドルと片道の航空券を支給。
スペインでは最低3年間は戻らないことを条件に、出国する外国人に1人当り14,000ドルを提供することになりました。
520万人の出稼ぎ労働者の6人に1人が失業中のため2万人がこの取引に応じるものとスペイン政府はみています。

            2億人の移民

 70年代に始まった大移民時代、何千万人の人々が海を渡り、山や砂漠を越えました。移民の数は75年当時の2倍以上になり、90年代末世界の人口68億に占める移民の割合は史上最高の3%の2億人に達しました。
出稼ぎ労働者の稼いだ金の大半は母国に送金され、家族の貴重な資金源となり、国の経済を支えてきただけに、途上国に深刻な影響を与えそうです。
送金額の総額は10年前の730億ドルから昨年2,830億ドルにふくれあがり、多くの貧困国に対する外国の援助額を上回ります。
GDP(国内総生産)に占める送金の割合はタジキスタンで45%、モルドバで38%、ホンジュラスでは25%に達しています。
キルギスの経済発展貿易相は昨年11月、送金が激減すれば国は財政破綻に陥りかねないと警告しています。

5月 7, 2009 3.スクラップ |