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2009年4月 5日 (日)

インド農村で携帯ブーム〈4月〉

トイレがなくても携帯は買う
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 世界経済が減速する中、インドでは地方に住む貧困層に携帯電話が急速に広がっています。
株式市場は低迷ですが、携帯電話市場は活況を呈し、1月の新規加入は1100万件を越え、その成長は世界最速の勢いです。
インドの携帯電話需要は主に地方農村部の年収1000ドル以下の消費者です。
彼らは土地をもたず、借金もないため、株価や不動産価格の下落や貸し渋りの影響もありません。
 インド全域で、固定電話契約は4000万件ほどしかなく、農村部住民のほとんどは固定電話を使えません。
そこで、自分の町や村が携帯電話の受信地域になると、初めての電話を手にしようと、人々は殺到します。
家にはトイレもなく、畑にはトラクターもないけれど、携帯端末を60ドルで買います。
(年収1000ドルの彼らの月収に近い額になります)
 インドの携帯電話の普及が速いのは、携帯電話サービスが世界で最も安いからです。かかってきた電話は無料だし、かける時は1分2セント以下で済みます。
月決めプランでなく、プリペイドカードで必要な時に買い足しています。
メールはしません。

月間加入者1000万人

 2008年のインドの加入者累計は前年比48%増の3億4700万人ですが昨年の12月時点の普及率はまだ30%以下で米国の80%以上、中国の40%以上に比べ低く、潜在需要はまだまだ大きいといえます。
 稲を巨大な石のローラーで潰すという脱穀法は今もかわりませんが、携帯により彼らの農業が変わりました。
他の農家に電話で聞いて種まきや収穫の時期を決めたり、卸売り業者と電話交渉して米やココナッツやジャスミンを最高値で売ったりできるようになったし、時間通りに来ない集配を道端で何時間も待つこともなくなりました。
 彼らは携帯電話を手にいれたことで、国内外の出来事を初めて知ることができるようになりました。
彼らは米国の大統領が「オバマ」だと答えられるし、世界経済の低迷で、ココナッツや絹の価格が下がっていることも知っています。
自分達の農業中心の経済が、近くのバンガロール(インドの都市名・IT産業の中心地)のハイテク業界ほどひどく痛めつけられていないことも知っています。
 世界経済危機の後の方が自分達の暮らしは良くなったようにも感じられます。
携帯電話を持つようになって、生活が豊かになったと感じられます。

4月 5, 2009 3.スクラップ |