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2008年8月 6日 (水)

貴重な食糧がゴミ〈8月〉

08109
 世界中で起こっている天候不順や原油高騰、バイオ燃料への転用などで世界的に食糧が不足し値上がりしたため、低開発国では暴動も起こっています。
日本でも食料品の値上がりが顕著になり、値上げをしたNB(ナショナル・ブランド)商品が、スーパーのPB(プライベート・ブランド)に押されて売上減少に苦しんでいるようです。

 しかし食糧供給率39%しかない日本で、とんでもない食糧のムダ遣いが起こっています。
 石川県立大学の高月紘教授は、世界でも珍しい「廃棄物学」の専門家で「ゴミとライフスタイルの関係」を40年近く研究しています。
高月教授は5年に一度、家庭から出るゴミ袋を集め、ゴミの分析をしています。
2007年秋の調査結果は上のグラフの通りで「食べ残し」が42%と、野菜や果物の皮などの「調理クズ」とほぼ同じ割合でした。
本来お腹に入れるべき食物が半分近く捨てられているのです。
しかも全く手をつけていない封も切られていない食品が全体の28%もあり、そのうち6割が賞味期限の前でした。

年700万トン 国内生産額と同額がゴミに

 前回(2002年)の調査で5割を超えていた調理クズが減り、11%余りだった「手つかずの食品」は2.5倍と急増しています。
この調査から推計すると全国の家庭から出される食べ残しの量は年間456万トンに達します。
さらにスーパーやコンビニでの賞味期限切れによる廃棄食品とレストランやファーストフード店、ホテルからの食べ残しを加えると、年間700万トンに達します。
これはカロリーベースでの日本の食料供給量の35%以上で、国内の農業、水産業の年間生産額11兆円とほぼ等しいことになります。
日本人は国内で作っている食料をそのまま捨てている計算になります。
世界全体でみると食料不足のため多くの餓死者も出ている中で、日本人の食に対するライフスタイルはまさに犯罪そのものといえましょう。

 かつては“もったいない精神”で1粒のご飯も残さないような食事をしてきた日本人が、こうも無神経に食品を廃棄するようになったのは何故なのでしょうか。
日本人の食意識は危機に瀕しています。

8月 6, 2008 3.スクラップ |