« もう一言の極意〈3月〉 | トップページ | 世界をアット言わせたい〈3月〉 »

2008年3月 5日 (水)

パチンコ不況と貸金法改正〈3月〉

1
 パチンコ業界は30兆円以上の売上高と、30万人近い雇用を生み出し、トヨタ自動車に匹敵し、店舗数ではセブンイレブンを凌ぎ、設備投資額でも東芝やホンダと肩を並べる程の巨大ビジネスとなっています。
この業界が今、不況に陥っています。
パチンコ店の売上高は2007年1月から毎月マイナス幅が拡大し、10月には前年同月比18.1%減と、2001年以来最低の水準となりました。
今年になって倒産は11月までで128件とこの10年間で最悪となりました。
2006年末で1万4674軒のパチンコ店も1万軒を割り込むのは時間の問題とみられます。

射幸性の規制

 不況の原因は、ギャンブル性を抑制する規制が導入されたため、今年から客離れに拍車がかかったからです。
パチンコ機は1980年にフィーバー機とよばれる高リターンの機種が登場して以来、高い射幸性の機種が次々と登場しました。
特にパチスロにはリターンの高さから「爆製機」と呼ばれ、1日座っていれば150万円くらい稼げるようなものも登場しました。
そのため少ない予算で長時間楽しみたい客は激減し、一攫千金を夢見るヘビーユーザーが増えました。
レジャー白書によれば、パチンコ人口は1995年までは3000万人程度を維持していましたが96年以後減りはじめ、2006年には1660万人にまで減少しましたが、一人当り単価の上昇で、売上は30兆を維持していました。
射幸性の高い機種を揃え、単価をあげ利益を高める事業モデルにのめりこんでいったのです。
業を煮やした警視庁は2004年7月に射幸性の高い機種の開発を抑制する規則を導入し2007年9月末までにパチスロ機は全て射幸性の低い機種に置き換えざるを得なくなったのです。
その結果、ヘビーユーザーが店から離れてしまったのです。

貸金法改正

 これに追い討ちをかけたのが2006年12月に成立した貸金業法の改正です。
借手が多重債務に陥るのを防ぐため、年収の3分の1を超す金額を貸し付けることが原則禁止になりました。   
 高額な投資で一攫千金を狙う射幸性の高いパチンコ、パチスロ機の愛好者の中のかなりの人間が、消費者金融から軍資金を調達していました。
複数の消費者金融から借金を重ね任意整理の手続きした人の24%が、多重債務に陥った原因をパチンコのせいと回答しています。
こうして軍資金の面からの締め付けもパチンコにとっては痛手となりました。
貸金業の改正で、中古ブランド品を扱う質屋で、ルイ・ヴィトンやプラダなどの売れ行きがこの2ヶ月パッタリと止まり、美容整形やエステ、英会話などでも客が減っています。
上限金利が20%以下になると4~5兆円の消費減に直結するといいます。

3月 5, 2008 3.スクラップ |